バイ/レズ結婚生活 in アメリカ

アメリカ人女性と結婚♡アメリカでの波乱万丈生活。。。

家族へのカミングアウト

私の初めてのカミングアウトは家族でした。

 

計画したわけでもなんでもなく、口喧嘩での兄からの一言がグサッと刺さり、つい口から滑ったというものでした。

 

私の20歳の誕生日、母、妹、そして2番目の兄と奥さん(当時は彼女)でお祝いの食事会をしていた時の事、些細なことより兄と喧嘩に。。。

 

もともととっても口が悪い私の家族、お互いかなりの罵声を浴びせての喧嘩でした。

 

そんな中で、兄より「気持ち悪い」という言葉が出ました。。。今までも喧嘩では何度もお互い言ってきたような言葉。

 

ただ、当時、10代の頃よりずーっと女性への気持ちがある事を隠し、誰に相談していいのかも分からなかった私は、自分自身が普通じゃない、気持ち悪いと思って悩んでいました。

 

なので、「気持ち悪い」という言葉、相当心に刺さりました。。。

 

ショックを受けた私、、、

 

「気持ち悪いよ、私女の子が好きだもん!」

 

・・・・・・

 

家族みんな固まりました・・・

 

そして私も驚き、固まりました。。。

 

最初に口を開いたのは兄でした。

 

「・・・女が好きって、おまえ男になりたいの?オナベになるの?」

 

若い方は「オナベ」なんて言葉知らないかもしれませんが、これはもう10年以上前の話。当時、女性が好きで男になりたい方達のことをオナベと呼んでいました。

 

男性のゲイで女性っぽく振る舞う方達のことを「オカマ」と呼んでいたのと同じような感じです。

 

が、今ではどちらも差別用語とされていて使われていません。

 

現在は、性転換者の方はトランスジェンダー、装いや振る舞いのみ異性のようにする方達をドラッグクイーン/ ドラッグキングと呼んでいますね。

 

そして、当時はレズ/ ゲイという感覚はあまり広まっておらず、同性が好きなら自分の性を換えるのが当たり前というような世間の認識があった為、兄のその質問はとても世間一般的なものだったと思います。私自身、男になりたいのかなと考えていたことがたくさんありました。ただ、自分自身の中でその答えは出ていなかったので、

 

「分からない。ただ女性に恋心を抱くことがある。」と答えました。

 

家族はみな、どう反応していいか分からない様子でした。私は、受け入れてもらえるとは全く思っていなかったので、家を出るつもりで、荷造りの為に部屋へ行こうとしました。が、母が口を開き、

 

「あなたが誰を好きでも関係ないよ。あなたが幸せでいてくれることが1番大事」

 

と、全く予想をしていないかった暖かい言葉をくれました。

正直、私自身自分を認められなかった。打ち明けたら、誰も私を好きじゃなくなると思っていた。

 

涙が止まりませんでした。母に抱きつきたくさん泣きました。

 

そして、妹、兄、義姉も来てくれて、「大丈夫」と言ってくれました。

 

私は、本当に恵まれていると思います。今は主に海外に同性愛/両性愛者の友達がいますが、みんながみんな家族に受け入れてもらえてるわけではありません。

ドラマのような事が本当にあります。隠している友達もたくさんいます。

 

打ち明けるって本当に怖い事です。

 

海外では、家族は[Unconditional love: 無条件の愛]を持つべきとされています。

が、実際はそんな理想ばかりではありません。

町でゲイやトランスジェンダーを見かけても気にしないけど、自分の家族だと受け入れられない方、たくさんいます。宗教上の理由もあります。

 

もし受け入れてもらえていなかったら、今私はどうしているのか、想像も出来ません。

だから、無理して打ち明ける必要はないと思います。

 

そして、もしバレてしまったり、打ち明けて受け入れてもらえなくても、世界の終わりとは思わないでほしい。世界中にあなたと同じ境遇の人はたくさんいる。

 

本当にたくさんたくさんいる。まだ出会っていないだけ。

今いる世界が全てだと思わないでほしい。

 

世界は本当に広いよ。日本より厳しい国もあれば、なんで日本では受け入れてくれないのか分からないぐらい自由な国もある。自分の場所を探しに今いる世界を飛び出す勇気を持ってほしい。立ち向かうことだけが勇気じゃない。今いる場所が辛いなら、逃げて新しい場所を探すことも選択肢の1つであることに気づいて。

 

話す相手が必要だったら、いつでも私にメッセージください。